社 名 伊藤仏壇塗工店
業務内容  漆塗り全般 仏壇・仏具の製造・修繕
名 前 伊藤 広之 (いとう ひろゆき)
生年月日/血液型 1978.06.06 / O型
出身地/居住地 愛知県岡崎市
所属団体 ■ 三河仏壇青年部
■ おかざき匠の会
スキル  漆塗り ・ 金継ぎ・箔押しなど
補足 朝と酒に弱い

996年高校卒業後、他社(2社)で漆と金箔の修行を経て、家業である「伊藤仏壇塗工店」に入社。趣味であったロックバンド活動をしながら(笑)父の下で修行の日々を過ごす。
日本が不景気の中、追い討ちをかけるかのような仏壇業界の衰退と海外製品の増加。転職を考えたほど不安な時期に職人仲間で集まり、2003年12月「アートマン・ジャパン」を結成。(※下記参照)
して仏壇以外のものにも漆の可能性を広げる為、試行錯誤を重ね「本漆」をスプレーガンで塗ることに成功。刷毛では塗りづらかったものもスプレーガンによってキレイに仕上げることが可能に。
唯一無二の漆フィギュアの製造など、スプレーガンの技術を使い、今までになかった『第三の漆製品』を作り続けている。







 文時代の漆装飾品が出土していることから、漆の歴史と耐久性がわかります。漆を塗ったことで防腐剤となり現在まで腐らずに残っていた。漆には抗菌・殺菌効果、耐熱、防水、酸やアルカリ、フッ化水素など様々な耐性があり、まさに最強素材。
海外では漆や漆器を「JAPAN」と言い表す。まさに日本をアピールできるツールのひとつ。
その漆も現在では激減。正確に言えば「使われなくなった」。高価で扱いづらい漆よりも、安価で手軽に扱える代用漆や科学塗料が普及しているからです。しかも見た目だけで言えば、全くといっていいほど区別がつかない。
在、漆のほとんどは「伝統工芸品」や「重要文化財の修復」にしか使用されていなので、どうしても縁遠いものだと感じてしまう人も少なくないでしょう。見たことも触れたこともない人がほとんどなので、区別がつかなくて当然です。出回っていないですから。
このままでは、漆の消滅も遠い未来の話ではない。そうなると伝統工芸品など、日本の文化自体喪失しかねません。

こで、もっと身近でもっと手軽に漆製品を使ってもらえるような「伝統商品」を提案していきたいと思っています。
「本漆を吹き付ける技法」も用いて、今まで刷毛では塗れなかったものにまで幅を広げていきます。








00年以上の歴史を持つ、国指定の伝統的工芸品である「三河仏壇」。
愛知三河地区の山で漆が採れ、矢作川で運搬するといった適した風土と、徳川幕府が檀家制度を推進した事で、この地域に深く根付いてきた。
かし現在、洋風建築による和室の減少、若年層の宗教への関心離れ、海外製品や家具調仏壇の増加といった様々な事が要因となり仏壇職人の存在意義が危ぶまれているのが現状です。
数年後には伝統的な仏壇が作れなくなることは避けられないのです。








003年12月14日結成。
「彫刻師」「宮殿師」「塗師」「組立師」の職人集団。仏壇の技術を使った今までにない商品開発。それらを発表して伝統的な仏壇に再び脚光を浴びさせるのを目的としてはじめました。また若年層にも興味を持ってもらえるよう、ロボットやアクセサリーなどといった身近なものも製作。知ってもらうことが伝統を守ることに繋がると思い活動してきました。
た国内だけではなく、ニューヨークやドイツで個展を開催し、日本の伝統や技術、祈るという精神文化の素晴らしさをアピールしてきました。







本中を震撼させた東日本大震災。 (2011/3.11)
ボランティアにいった知人から「ボロボロになった位牌が転がっていた」との情報を聞き、現地に入りました。「やっとの思いで見つけた痛々しい位牌をやむを得ず新しいものに買い替えるのは心許ない」との声。そこには「位牌の修復」で祈りを守るという自分達が出来るボランティアがありました。
を合わせ続けてきた位牌、唯一の私物だとおっしゃる方もいました。ボロボロでも心のよりどころなんだと改めて気付かされました。
日本人の心や、祈りの大切さを見ることができました。

この活動と東北を応援しようと、仲間たちが立ち上げてくれたイベント「祈りと和」(奇数月の11日開催) には現在も参加させてもらっています。







まで通り、仏壇や茶道具、金継ぎなど伝統を守っていくことに加え「漆の可能性」を広げることに重点を置いて活動していきます。技術転用が漆を未来に残していく上で重要になってきたからです。
▼ポップカルチャーと伝統工芸の融合 ▼有機物を保存させる目的での流木や骨のアート作品 ▼殺菌効果がある自然素材の良さをアピールできるもの ▼使い捨てのものに漆を塗ることで捨てずに使い続けることができるこれからの時代に必要な作品。

今まで漆が塗られてこなかったものにいろいろチャレンジしたいと思っています。

統は時代に合わせて変化してきたはずです。「革新の連続」で今まで続いてきたに違いない。